素敵な眼鏡との出会い、そして別れ。(前編)
2016年9月某日
「眼鏡っ子にしか声を掛けてはいけない」
そんな縛りでストナンをしていた。
そして、偶然にも彼女と出会った。
学生のようなあどけない顔。
決してお洒落とは言い難い地味目の服装。
※画像はイメージです。これを更に地味な感じにして下さい。
眼鏡が似合っているようで、
それなのに、どこか掛け慣れていないかのような・・・
そんな不思議な雰囲気に惹かれた。
疲れているのか、それともこの辺りを歩き慣れていないのか、
周りを見ながらゆっくりと歩いている。
そっと前に立って話し掛けた。
「こんばんわ、迷ったの?」
「・・・!?」
彼女はとても驚いている。
おいおい、目が点になってるよ・・・。
「急に話し掛けてゴメンね?驚かしちゃったね。」
「あ、ハイ。びっくりしました・・・。」
「ごめんごめん!」
「今、仕事終わって帰るところだったんだけどさ」
「お姉さんが道に迷ってるように見えて。」
「でも、よくよく見たら好みのタイプだったから声掛けちゃった。」
「えっ・・・」
オープンした。
が、、、反応が薄い・・・。
「どこかお店探してたの?」
「いえ、帰りの電車まで時間があったので、少し歩いてみようと思って。
この辺り、普段あまり来ないので、まだよく分からないんです。」
「そうなんだ。学生さん・・・、かな?」
「いえ、違います。先生です。」
「へ~、そうなんだ。学生じゃなくて先生ね~~~。」
・・・
「えっ、先生なのっ!?!?」
「あ、はい、そうです笑」
おっ、笑ってくれた。
不意を打たれてしまった。
ついつい、普通に「社会人です」って返してくるだろうと予測してたら、
まさかの先生パターン。
でも、こちらの素のリアクションが面白かったようで、彼女は笑っていた。
うん、笑顔が可愛い。
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そこから、立ち止まって少しの間、話をしていた。
学校の近くに住んでいるので、普段は街まで出てくることはないが、
この日はたまたま用事で来ていて、時間が少し余っていたのだそうだ。
学校の先生には今年なったばかりのようで、
生徒に間違えられることは日常茶飯事らしい。
「時間があるなら少しお茶でもしようよ!」と誘ってみたが、
「うーん、次の電車に乗るので(>_< )」と断られてしまった。
それならば、と、LINEの交換をお願いしたら、
「う、うぅぅーーーーん。。。」
と、すごく難しい顔をしながらも
「いいですよ、LINEなら。」
交換してくれた。
2声目 さっきより更に地味系の眼鏡っ子!
— テント (@tmptatn) 2016年9月16日
ちゃんと立ち止まって話聞いてくれたので誠実系で。
学生かと思ったら高校教師!
連れ出しは断られたけどLゲ。
よしよし。
ナイス眼鏡〜(*^ー゚)ノ
ナイス眼鏡~~~!
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学校の先生、という仕事はとても忙しいらしい。
朝は陽が昇る前に起きて授業の準備。
それから出勤して事務仕事をこなし、授業へ。
生徒の数が多ければ、それだけ業務量も増える。
昼食を摂る時間を確保できないこともよくあるらしい。
授業が終わった後は部活動の監督へ。
それが終わったら再び残りの作業を片付ける。
終わらなければ家に帰ってその続き・・・。
(´-`).。oO(俺の仕事より大変やん・・・)
あまり頻繁にLINEをしていたわけでもないのだが、
彼女は自分の仕事が忙しいせいで
LINEの返信が遅くなることをとても気にしていたようだ。
「あの、いつも返信が遅くなってごめんなさい。」
「え?返信のことは気にしなくてもいいよ。俺だって遅いし!」
「いえ、お待たせしたら悪いです。なるべく早く返すようにします。」
「だから、いつも遅くなってしまって、本当にすみません。」
「それと、優しくしてくれてありがとうございます。」
(´-`).。oO(なんていい子や・・・)
LINEなんて普段から投げっぱなしのこちらにしてみれば、
こんな風に考えたことなんてなかった。
返信が遅くて少しイラつくようなケースがあったとしても、
それはすぐに他の事に集中していれば忘れてしまうし、
こちらが意図的に返信を遅らせるようなことだってある。
コミュニケーションの捉え方が違うんだな、と思った。
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「次、いつなら会えるかな?」
「行事が色々と重なっていて・・・でも、予定組んでみますね!」
アポ打診してみた。
いつもなら、こちらから日付指定して打診するのだけど、
あまりにも忙しい、という話を聞いてしまった後だったので
日取りは向こうに合わせてみることにした。
これでアポ無理ならそれまでだったという事だ。
半日後。
「すみません、すごく先の話になってしまうんですけど・・・」
「2週間後の土曜日なら大丈夫そうです!」
「テントさんのご予定は大丈夫でしょうか・・・?」
に、にしゅうかん・・・確かにだいぶ先の話だ。
まあでも、ここは彼女に合わせると決めたのだ。
「2週間後の土曜日だね、大丈夫だよ!」
「じゃあ、○○時に×××の前で待ち合わせにしようか。」
「ちゃんと予定決めてくれて、ありがとうね!」
アポ成立。
この子がドタキャンをしてくるようなイメージは一切湧かなかった。
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2016年10月某日、彼女とのアポ当日。
仕事を午前中のうちに片付けて、いざ彼女の元へ。
普段はスーツ姿でストもデートもしているから、
私服で行くのは本当に久しぶりだ。
いつもと服装が違う。
そのことで少しだけ緊張したが、それも心地良かった。
・・・
待ち合わせ場所に到着。
時間通りだ。
・・・あれ?彼女がいない。
土曜日なだけあっていつもより人が多い。
どこにいるんだろう?
ふと壁の方に目をやると、
一人の女性がこちらをじっと見ている。
そして事件は起こった・・・
...to be continued.